⚠ ひっかけパターン:単独申請・共同申請の混同(例外規定の無視。原則の単独申請をそのまま確定期日到来の場合にも適用した)
根抵当権設定者A(登記義務者)根抵当権者B甲土地法務局 - 1
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- ① どこが間違いか
- 確定期日の到来を登記原因とする元本確定の登記は、不動産登記法93条ただし書により単独申請の例外に当たり、根抵当権者と根抵当権設定者が共同して申請しなければならない
- ② なぜ間違いか(根拠)
- 不動産登記法93条本文は、根抵当権の担保すべき元本の確定の登記は、不動産登記法60条の共同申請の原則にかかわらず、根抵当権者が単独で申請することができると定めている。しかし、同条ただし書は、その登記原因が民法398条の20第1項第1号に掲げる事由(確定すべき期日の到来)であるときは、この限りでないと規定しており、この場合は原則どおり根抵当権者及び根抵当権設定者(登記義務者)が共同して申請しなければならない。本問は確定期日の到来による確定であるから、単独申請は認められない。
- ③ 正しい記述
- 根抵当権の担保すべき元本を確定すべき期日の定めがある場合において、その期日の到来により担保すべき元本が確定したときは、当該元本の確定の登記は、根抵当権者及び根抵当権設定者(登記義務者)が共同して申請しなければならない。
- ④ なぜそのルール?(立法趣旨)
- 確定期日の到来による元本確定は、あらかじめ登記記録上に確定期日が記載されているため、第三者はその期日の経過によって元本が確定したことを容易に知ることができ、単独申請を認めて登記に公示力を持たせる必要性に乏しい。これに対し、確定期日の定めがない場合の確定請求や根抵当権者の破産手続開始決定などによる確定は、登記記録から確定の事実が読み取れないため、根抵当権者に単独申請を認めて速やかに元本確定の事実を公示させる必要があるとされている。
- ⑤ 覚え方・記憶のコツ
- 【期日が分かるなら共同、分からないなら単独】確定期日は登記記録に既に載っているので第三者にも予測可能=共同申請でよい。それ以外の突発的な確定事由(確定請求・破産等)は登記記録から読めないので、根抵当権者に単独申請を認めて公示を急がせると整理する。対比:抵当権の抹消登記における利害関係人の承諾(不動産登記法68条)は別論点であり、混同しないよう注意。
- ⑥ 本試験ではここも問われる(関連論点)
- 確定期日の定めがない根抵当権について、根抵当権設定者が担保すべき元本の確定を請求した場合に生じる確定の登記は、根抵当権者が単独で申請することができる。
- 根抵当権者について相続が開始した場合において、相続開始後6か月以内に指定debtor(指定根抵当権者)の合意の登記をしないときは、担保すべき元本は相続開始の時に確定したものとみなされる。
- 元本確定登記の登録免許税は、不動産1個につき金1000円の定額課税である。
- 正しいルール
- 根抵当権の元本確定の登記は原則として根抵当権者が単独で申請することができるが、確定期日の到来を登記原因とする場合は例外として共同申請による
- 根拠条文
- 不動産登記法93条、民法398条の20第1項第1号
不動産登記法93条の条文を見るe-Gov法令API取得
(根抵当権の元本の確定の登記)
民法第三百九十八条の十九第二項又は第三百九十八条の二十第一項第三号若しくは第四号の規定により根抵当権の担保すべき元本が確定した場合の登記は、第六十条の規定にかかわらず、当該根抵当権の登記名義人が単独で申請することができる。ただし、同項第三号又は第四号の規定により根抵当権の担保すべき元本が確定した場合における申請は、当該根抵当権又はこれを目的とする権利の取得の登記の申請と併せてしなければならない。
民法398条の20の条文を見るe-Gov法令API取得
(根抵当権の元本の確定事由)
次に掲げる場合には、根抵当権の担保すべき元本は、確定する。
一 根抵当権者が抵当不動産について競売若しくは担保不動産収益執行又は第三百七十二条において準用する第三百四条の規定による差押えを申し立てたとき。ただし、競売手続若しくは担保不動産収益執行手続の開始又は差押えがあったときに限る。
二 根抵当権者が抵当不動産に対して滞納処分による差押えをしたとき。
三 根抵当権者が抵当不動産に対する競売手続の開始又は滞納処分による差押えがあったことを知った時から二週間を経過したとき。
四 債務者又は根抵当権設定者が破産手続開始の決定を受けたとき。
2 前項第三号の競売手続の開始若しくは差押え又は同項第四号の破産手続開始の決定の効力が消滅したときは、担保すべき元本は、確定しなかったものとみなす。ただし、元本が確定したものとしてその根抵当権又はこれを目的とする権利を取得した者があるときは、この限りでない。
登記申請例を見る(記述対策)
| 登記の目的 | 〇番根抵当権元本確定 |
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| 登記原因及びその日付 | 令和〇年〇月〇日確定 |
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| 申請人の氏名又は名称(権利者) | B |
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| 申請人の氏名又は名称(義務者) | A |
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| 添付情報 | 登記原因証明情報 登記識別情報 代理権限証明情報 印鑑証明書 |
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| 登録免許税額 | 不動産1個につき金1000円 |
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| 特記事項 | 確定期日の到来を登記原因とする場合は不動産登記法93条ただし書により共同申請による。登記義務者Aの登記識別情報及び印鑑証明書(作成後3か月以内)の提供を要する |
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令和9年(2027年)4月1日施行の法令を参考にしています。