⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転(保全命令の効力は停止しない→停止する)
- ① どこが間違いか
- 保全異議の申立てがあっても、保全命令の効力は当然には停止しない
- ② なぜ間違いか
- 民事保全法26条は、保全命令に対し、債務者は保全命令を発した裁判所に保全異議を申し立てることができると定めている。しかし、保全異議の申立てによって当然に保全命令の効力が停止するわけではなく、民事保全法27条1項は、裁判所は保全異議の申立てがあった場合に、口頭弁論又は当事者双方が立ち会うことができる審尋の期日を経た上で、保全命令を認可・変更・取り消す決定をすることができると定めているにとどまる。保全命令の効力を一時的に停止させるためには、別途民事保全法27条3項に基づく担保を立てさせた上での停止決定が必要であり、申立てのみによって当然に効力が停止するものではない。
- ③ 正しい記述
- 保全命令に対して債務者が保全異議を申し立てたとしても、当該保全命令の効力は当然には停止しない。保全命令の効力の停止を求めるには、別途裁判所の停止決定が必要である。
- 正しいルール
- 保全異議の申立ては、保全命令を発した裁判所に対して債務者が行うものであり、保全異議の申立てがあっても、保全命令の効力は当然には停止しない
- 根拠条文
- 民事保全法26条、民事保全法27条1項
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(保全異議の申立て)
保全命令に対しては、債務者は、その命令を発した裁判所に保全異議を申し立てることができる。
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(保全執行の停止の裁判等)
保全異議の申立てがあった場合において、保全命令の取消しの原因となることが明らかな事情及び保全執行により償うことができない損害を生ずるおそれがあることにつき疎明があったときに限り、裁判所は、申立てにより、保全異議の申立てについての決定において第三項の規定による裁判をするまでの間、担保を立てさせて、又は担保を立てることを条件として保全執行の停止又は既にした執行処分の取消しを命ずることができる。
2 抗告裁判所が保全命令を発した場合において、事件の記録が原裁判所に存するときは、その裁判所も、前項の規定による裁判をすることができる。
3 裁判所は、保全異議の申立てについての決定において、既にした第一項の規定による裁判を取り消し、変更し、又は認可しなければならない。
4 第一項及び前項の規定による裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
5 第十五条の規定は、第一項の規定による裁判について準用する。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。