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2026年07月02日 10:54 民法 - 連帯債務における消滅時効の効力(相対的効力の原則) 試験まであと3日

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問1 民法 - 連帯債務における消滅時効の効力(相対的効力の原則)

次の選択肢は誤りです。
どこが・なぜ間違いか考えてください。

A、B及びCがDに対して300万円の連帯債務を負っている場合において、Aの負担する債務について消滅時効が完成したときは、その効力はB及びCに対しても及び、BとCもDに対する債務を免れる。
⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転(相対効→絶対効)
① どこが間違いか
連帯債務者の一人について消滅時効が完成したことの効力は、原則として他の連帯債務者には及ばない(相対効)にもかかわらず、本問はB及びCにも効力が及ぶとしている点が誤りである
② なぜ間違いか(根拠)
民法441条本文は、更改(民法438条)・相殺(民法439条)・混同(民法440条)の三つの絶対的効力事由を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は他の連帯債務者に対してその効力を生じないと定めている(相対的効力の原則)。消滅時効の完成はこの三事由に含まれないため、原則どおり相対効にとどまる。したがって、Aについて消滅時効が完成しても、B及びCが負う債務には何ら影響がなく、Dは引き続きB及びCに対して300万円の連帯債務の履行を請求することができる。なお、平成29年民法改正前は連帯債務者の一人についての消滅時効の完成は絶対的効力事由とされていたが、改正後の現行民法ではこの規定が削除され、相対効に改められている点に注意を要する。
③ 正しい記述
A、B及びCがDに対して300万円の連帯債務を負っている場合において、Aの負担する債務について消滅時効が完成したときは、その効力はB及びCに対しては及ばず、BとCはDに対する債務を免れない。
④ なぜそのルール?(立法趣旨)
連帯債務は、各債務者が独立して全部の履行義務を負う人的担保としての機能を有しており、債権者の債権回収の確実性を高める制度である。仮に一人の連帯債務者について生じた事由(時効の完成等)が当然に他の連帯債務者にも影響するとすれば、債権者は自らの関与しない事情(他の債務者と債権者との個別の関係)によって不利益を被ることになり、連帯債務による担保機能が弱められてしまう。そこで、債権の効力を強化し、債権者の利益を保護する観点から、原則として相対効とし、債権者・連帯債務者間で合意した場合や、更改・相殺・混同のように実質的に債権を消滅させる性質を有する事由に限り、例外的に絶対効を認めることとされている。
⑤ 覚え方・記憶のコツ
【絶対効は「更・相・混」の三つだけ】更改(438条)・相殺(439条)・混同(440条)の頭文字「こう・そう・こん」と覚え、それ以外(時効の完成、請求、免除など)は原則どおり相対効(441条)にとどまると整理する。改正前は時効の完成も絶対効だったが、現行民法では削除されている点が本試験の頻出ひっかけである。
正しいルール
連帯債務者の一人について生じた事由は、更改・相殺・混同を除き、他の連帯債務者に対してその効力を生じないのが原則(相対的効力の原則)であり、消滅時効の完成も相対効にとどまる
根拠条文
民法441条、民法439条
民法441条の条文を見るe-Gov法令API取得

(相対的効力の原則) 第四百三十八条、第四百三十九条第一項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。

民法439条の条文を見るe-Gov法令API取得

(連帯債務者の一人による相殺等) 連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。 2 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。

令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。

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