⚠ ひっかけパターン:義務・任意の混同(「しなければならない」→「することができる」)
- ① どこが間違いか
- 買戻特約の登記は所有権移転の登記の申請と同時にしなければならず、後日別個に申請することはできない
- ② なぜ間違いか(根拠)
- 不動産登記法96条は「買戻しの特約の登記の申請は、所有権の移転の登記の申請と同時にしなければならない。」と定めている。したがって、所有権移転の登記のみを先に申請し、買戻しの特約の登記を後日追って申請することは認められず、そのような申請は却下される。
- ③ 正しい記述
- AがBに甲土地を売却し、買戻しの特約を付した場合において、A及びBは、所有権移転の登記の申請と同時に、買戻しの特約の登記を申請しなければならない。
- ④ なぜそのルール?(立法趣旨)
- 民法581条1項は、買戻しの特約は売買契約と同時にした場合に限り、登記をすることによって第三者に対抗することができると定めている。この実体法上の要請を登記手続の面から担保するため、不動産登記法96条は所有権移転登記と買戻特約登記の同時申請を義務付け、実体関係と登記の時的な不一致が生じないようにしている。
- ⑤ 覚え方・記憶のコツ
- 【買戻しは同時が命】契約も同時(民法581条)、登記申請も同時(不動産登記法96条)とセットで覚える。対比:抵当権設定登記は所有権移転登記と同時申請が要求されず、別個の申請書で後日申請することができる。
- ⑥ 本試験ではここも問われる(関連論点)
- 買戻特約の登記事項には、買主が支払った代金及び契約の費用のほか、買戻期間の定めがあるときはその定めが含まれる。
- 買戻しの期間は10年を超えることができず、これより長い期間を定めても10年に短縮される(民法580条1項)。
- 買戻特約の登記は所有権移転登記に付記登記としてされる。
- 正しいルール
- 買戻特約の登記の申請は、所有権移転の登記の申請と同時にしなければならない
- 根拠条文
- 不動産登記法96条、民法581条1項、民法580条1項
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(買戻しの特約の登記の登記事項)
買戻しの特約の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、買主が支払った代金(民法第五百七十九条の別段の合意をした場合にあっては、その合意により定めた金額)及び契約の費用並びに買戻しの期間の定めがあるときはその定めとする。
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(買戻しの特約の対抗力)
売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対抗することができる。
2 前項の登記がされた後に第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた賃借人の権利は、その残存期間中一年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。
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(買戻しの期間)
買戻しの期間は、十年を超えることができない。特約でこれより長い期間を定めたときは、その期間は、十年とする。
2 買戻しについて期間を定めたときは、その後にこれを伸長することができない。
3 買戻しについて期間を定めなかったときは、五年以内に買戻しをしなければならない。
登記申請例を見る(記述対策)
| 登記の目的 | 所有権移転及び買戻特約 |
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| 登記原因及びその日付 | 所有権移転 令和〇年〇月〇日売買/買戻特約 令和〇年〇月〇日特約(代金及び契約費用並びに買戻期間の定めを記載) |
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| 申請人の氏名又は名称(権利者) | 所有権移転:B 買戻特約:A(買戻権者) |
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| 申請人の氏名又は名称(義務者) | 所有権移転:A 買戻特約:B |
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| 添付情報 | 登記原因証明情報 登記識別情報 印鑑証明書 住所証明情報 代理権限証明情報 |
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| 登録免許税額 | 所有権移転:不動産の価額の1000分の20(買戻特約:不動産1個につき金1000円) |
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| 特記事項 | 買戻特約の登記は所有権移転登記の申請と同時にしなければならず(不動産登記法96条)、所有権移転登記に付記登記としてされる。 |
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令和9年(2027年)4月1日施行の法令を参考にしています。