⚠ ひっかけパターン:数字・期間の変更(2週間→1週間)
- ① どこが間違いか
- 取締役会設置会社における招集通知の発送期限は「1週間前」ではなく「2週間前」である
- ② なぜ間違いか(根拠)
- 会社法299条1項は、株主総会の招集通知について、株主総会の日の「2週間前」(書面投票・電子投票を採用する場合も同じく2週間前)までに発しなければならないと定めている。取締役会設置会社の場合、書面投票・電子投票の採用の有無にかかわらず、招集通知の期限は一律2週間前である。なお、取締役会を設置しない会社(非取締役会設置会社)においては、書面投票・電子投票を採用しない場合の招集通知期限は1週間前(定款で短縮可)とされているが(会社法299条1項かっこ書)、取締役会設置会社にはこの短縮の余地はない。
- ③ 正しい記述
- 取締役会設置会社が株主総会を招集する場合において、書面による議決権行使及び電磁的方法による議決権行使のいずれも認めていないときであっても、株主総会の招集通知は、株主総会の日の2週間前までに発しなければならない。
- ④ なぜそのルール?(立法趣旨)
- 取締役会設置会社は一般に規模が大きく株主が多数に上ることが多いため、株主が総会の審議事項を検討し議決権行使の準備をするために十分な期間を確保する必要がある。そのため、非取締役会設置会社(1週間前)よりも長い2週間前という期限が設定されており、株主の議決権行使の機会を実質的に保障する趣旨がある。
- ⑤ 覚え方・記憶のコツ
- 【取締役会あり=2週間、なし=1週間】「取締役会設置会社は大きい会社→株主が多い→準備に2週間必要」と会社規模とセットで覚える。また「書面投票・電子投票を採用しない=1週間でよいのでは?」という誤解が典型的なひっかけなので、「取締役会設置会社は採用の有無にかかわらず常に2週間」と覚えておく。
- 正しいルール
- 取締役会設置会社における株主総会の招集通知は、会日の2週間前までに発しなければならない(書面投票・電子投票を採用しない場合でも同様)
- 根拠条文
- 会社法299条1項
会社法299条の条文を見るe-Gov法令API取得
(株主総会の招集の通知)
株主総会を招集するには、取締役は、株主総会の日の二週間(前条第一項第三号又は第四号に掲げる事項を定めたときを除き、公開会社でない株式会社にあっては、一週間(当該株式会社が取締役会設置会社以外の株式会社である場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間))前までに、株主に対してその通知を発しなければならない。
2 次に掲げる場合には、前項の通知は、書面でしなければならない。
一 前条第一項第三号又は第四号に掲げる事項を定めた場合
二 株式会社が取締役会設置会社である場合
3 取締役は、前項の書面による通知の発出に代えて、政令で定めるところにより、株主の承諾を得て、電磁的方法により通知を発することができる。この場合において、当該取締役は、同項の書面による通知を発したものとみなす。
4 前二項の通知には、前条第一項各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。