⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転(管轄裁判所の種別を簡裁→地裁に誤記する形ではなく、係争物の所在地管轄を「本案管轄裁判所のみ」に限定することで管轄の一方を消去する)
申立人(債権者)本案の管轄裁判所係争物所在地の地方裁判所係争物(甲土地等) - 1
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- ① どこが間違いか
- 係争物に関する仮処分命令の管轄裁判所は「本案の管轄裁判所のみ」ではなく、「本案の管轄裁判所」または「仮処分すべき物の所在地を管轄する地方裁判所」のいずれかである
- ② なぜ間違いか(根拠)
- 民事保全法12条1項は、保全命令の申立ては本案の管轄裁判所または仮に差し押さえるべき物もしくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄すると定めている。したがって、係争物に関する仮処分命令については、本案の管轄裁判所のほか、係争物の所在地を管轄する地方裁判所にも申立てをすることができる。本問は「本案の管轄裁判所のみが管轄し」として係争物所在地の管轄裁判所への申立てを否定している点が誤りである。
- ③ 正しい記述
- 係争物に関する仮処分命令は、本案の管轄裁判所のほか、係争物の所在地を管轄する地方裁判所にも申立てをすることができる。
- ④ なぜそのルール?(立法趣旨)
- 保全命令は緊急性を要する手続であり、被保全権利の実現を確保するために迅速な対応が求められる。そのため、本案の管轄裁判所に加えて、現実に係争物が存在する地を管轄する裁判所にも申立てを認め、申立人が地理的に便宜な裁判所を選択できるようにすることで、保全の実効性を高める趣旨から、選択的管轄が定められている。
- ⑤ 覚え方・記憶のコツ
- 【保全命令の管轄は「本案」か「現場」】仮差押えも係争物仮処分も、「①本案の管轄裁判所」または「②目的物の所在地の地方裁判所」の二択と覚える。「仮差押えすべき物の所在地」「係争物の所在地」どちらも『現場の地裁』と整理すると混同しにくい。なお、民事保全法12条2項は仮の地位を定める仮処分については本案管轄裁判所のみと定めており、この点との対比も重要。
- 正しいルール
- 係争物に関する仮処分命令は、本案の管轄裁判所または仮処分すべき物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する
- 根拠条文
- 民事保全法12条1項、民事保全法12条2項
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保全命令事件は、本案の管轄裁判所又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。
2 本案の訴えが民事訴訟法第六条第一項に規定する特許権等に関する訴えである場合には、保全命令事件は、前項の規定にかかわらず、本案の管轄裁判所が管轄する。ただし、仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する地方裁判所が同条第一項各号に定める裁判所であるときは、その裁判所もこれを管轄する。
3 本案の管轄裁判所は、第一審裁判所とする。ただし、本案が控訴審に係属するときは、控訴裁判所とする。
4 仮に差し押さえるべき物又は係争物が債権(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百四十三条に規定する債権をいう。以下この条において同じ。)であるときは、その債権は、その債権の債務者(以下「第三債務者」という。)の普通裁判籍の所在地にあるものとする。ただし、船舶(同法第百十二条に規定する船舶をいう。以下同じ。)又は動産(同法第百二十二条に規定する動産をいう。以下同じ。)の引渡しを目的とする債権及び物上の担保権により担保される債権は、その物の所在地にあるものとする。
5 前項本文の規定は、仮に差し押さえるべき物又は係争物が民事執行法第百六十七条第一項に規定する財産権(以下「その他の財産権」という。)で第三債務者又はこれに準ずる者があるものである場合(次項に規定する場合を除く。)について準用する。
6 仮に差し押さえるべき物又は係争物がその他の財産権で権利の移転について登記又は登録を要するものであるときは、その財産権は、その登記又は登録の地にあるものとする。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。