⚠ ひっかけパターン:主体の入れ替え
🔍 非設置会社の業務執行決定の流れ
取締役A
取締役B
代表取締役
✅ 結論:決定は取締役の過半数、対外的実行は代表取締役が担う
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
- ① どこが間違いか
- 「代表取締役が単独で行うのが原則」という部分が誤り。業務執行の決定権限の所在を取り違えている。
- ② なぜ間違いか
- 会社法348条2項により、取締役会を設置していない株式会社において取締役が2人以上ある場合、株式会社の業務執行は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。代表取締役はあくまで会社を代表して対外的に行為をする機関であり、業務執行の意思決定自体は取締役全員の過半数で行うのが原則である。単独の代表取締役の判断だけで決定できるわけではない。
- ③ 正しい記述
- 取締役会を設置していない株式会社において取締役が2人以上ある場合、株式会社の業務執行の決定は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決するのが原則である。
⚖ 対比で覚える:取締役会設置会社と非設置会社の業務執行決定
| 取締役会設置会社 | 取締役会非設置会社 |
| 重要な業務執行の決定機関 | 取締役会(多数決) | 取締役の過半数(原則) |
| 取締役1人が複数か | 3人以上必須 | 1人でも可 |
| 代表取締役の要否 | 選定が必須 | 定款等で定めない限り各自代表も可 |
💡 なぜそのルールがあるのか取締役会非設置会社では取締役全員が業務執行権を有する対等な機関であるため、特定の一人(代表取締役)に意思決定権を独占させず、複数の取締役の合議によって慎重な判断を担保する趣旨である。
📌 覚え方のコツ「代表」という言葉に惑わされないこと。代表取締役は『代表して対外的に動く人』であって『一人で会社の方針を決める人』ではない。設置会社は取締役会というチームで決定、非設置会社は取締役全員の多数決で決定、と覚える。
🎯 試験での問われ方「代表取締役が単独で決定できる」という形で、業務執行の決定機関と代表機関を混同させる出題がされやすい。取締役会設置・非設置の対比とあわせて問われる。
- 正しいルール
- 取締役会設置会社では重要な業務執行の決定を取締役会が行うが、取締役会非設置会社では取締役が2人以上いる場合、業務執行の決定は取締役の過半数をもって決するのが原則である
- 根拠条文
- 会社法348条2項、会社法362条2項1号
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(業務の執行)
取締役は、定款に別段の定めがある場合を除き、株式会社(取締役会設置会社を除く。以下この条において同じ。)の業務を執行する。
2 取締役が2人以上ある場合には、株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。
3 前項の場合には、取締役は、次に掲げる事項についての決定を各取締役に委任することができない。
1 支配人の選任及び解任
2 支店の設置、移転及び廃止
3 第298条第1項各号(第325条において準用する場合を含む。)に掲げる事項
4 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
5 第426条第1項の規定による定款の定めに基づく第423条第1項の責任の免除
4 大会社においては、取締役は、前項第4号に掲げる事項を決定しなければならない。
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(取締役会の権限等)
取締役会は、すべての取締役で組織する。
2 取締役会は、次に掲げる職務を行う。
1 取締役会設置会社の業務執行の決定
2 取締役の職務の執行の監督
3 代表取締役の選定及び解職
3 取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
4 取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
1 重要な財産の処分及び譲受け
2 多額の借財
3 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
4 支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
5 第676条第1号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
6 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
7 第426条第1項の規定による定款の定めに基づく第423条第1項の責任の免除
5 大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、前項第6号に掲げる事項を決定しなければならない。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。