次の選択肢は誤りです。
どこが・なぜ間違いか考えてください。
ある行政機関が、法令上の強制力を伴わない行政指導を行った結果、相手方に損害が生じた事案について、行政指導は国家賠償法1条にいう公権力の行使には一切該当しないため、当該行政機関が国家賠償法1条に基づく賠償責任を負うことはない。
✅ 結論:違法な行政指導による損害にも国家賠償法1条の責任が生じうる
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
| 国家賠償法1条 | 国家賠償法2条 | |
|---|---|---|
| 対象 | 公権力の行使(行政指導含む) | 公の営造物の設置・管理 |
| 責任の性質 | 故意・過失を要する過失責任 | 無過失責任に近い |
| 典型例 | 違法な処分・行政指導 | 道路・河川の管理瑕疵 |
行政指導は法的強制力を持たないとはいえ、実際には相手方に事実上の強い影響力・拘束力を及ぼすことが多いため、これを国家賠償法の対象から一律に除外すると、行政指導による被害者の救済が図られなくなってしまう。そこで被害者救済の観点から、公権力の行使を広く解する必要がある。
「公権力の行使」=「命令・強制だけ」と狭く考えるのはNG。「行政指導も含めて広く公行政作用全般」と覚える。「権力的か非権力的かは関係ない、行政の活動として行われたかがポイント」とイメージする
「行政指導には法的強制力がないから国家賠償法の対象外」という誤った理屈で、責任の範囲を不当に狭める形の選択肢として出題されやすい
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。