⚠ ひっかけパターン:義務・任意の混同
🔍 個人番号の利用可否の判断
行政機関等
法律・条例の根拠
住民Aさん
✅ 結論:法律・条例の根拠がなければ個人番号は利用できない
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
- ① どこが間違いか
- 「当該行政機関等の判断のみで個人番号の利用範囲を独自に拡大することができる」という部分が誤り。行政機関等の裁量のみで利用範囲を拡大できるとしている点がひっかけ。
- ② なぜ間違いか
- 個人番号(マイナンバー)は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律9条1項および別表第一により、社会保障・税・災害対策に関する事務のうち法律で個別に定められたものに限り利用が認められている。地方公共団体が条例で利用事務を追加することは同法9条2項で認められているが、いずれにせよ法律・条例の根拠が必要であり、行政機関等が自らの判断のみで利用範囲を拡大することは許されない。これはプライバシー保護の観点から個人番号の利用を厳格に限定する趣旨によるものである。
- ③ 正しい記述
- 行政機関等は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に列挙された社会保障・税・災害対策に関する事務、または地方公共団体が条例で定めた事務についてのみ個人番号を利用することができ、法律・条例の根拠なく利用範囲を独自に拡大することはできない。
⚖ 対比で覚える:個人番号の利用事務の追加方法
| 国の行政機関等 | 地方公共団体 |
| 追加の方法 | 法律の改正が必要 | 条例で追加可能 |
| 根拠条文 | マイナンバー法別表第一 | マイナンバー法9条2項 |
| 対象事務の範囲 | 社会保障・税・災害対策等 | 同左の範囲内で条例事務 |
💡 なぜそのルールがあるのか個人番号は生涯不変で悉皆性・唯一無二性を有し、名寄せ・突合により個人のプライバシーが大きく侵害される危険が高いため、利用範囲を法律・条例で厳格に限定し、行政機関の裁量による無限定な利用拡大を防ぐ趣旨である。
📌 覚え方のコツマイナンバーの利用は「法律に書いてあることだけ」と覚える。行政機関が「便利だから」で勝手に使い道を広げられたら、個人番号があらゆる情報と紐づいてしまい危険。だからこそ利用事務は別表でガチガチに列挙されている。
🎯 試験での問われ方「行政機関の判断で利用範囲を拡大できる」「効率化のためなら根拠法なく利用できる」といった形で、法律・条例の根拠を不要とするひっかけで問われやすい。
- 正しいルール
- 個人番号は、社会保障・税・災害対策の分野で法律・条例に列挙された事務に限り利用でき、行政機関等が任意に利用範囲を拡大することはできない
- 根拠条文
- 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律9条1項、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律別表第一
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律9条の条文を見るe-Gov法令API取得
(利用範囲)
別表の各項の上欄に掲げる行政機関、地方公共団体、独立行政法人等その他の行政事務を処理する者(法令の規定により同表の当該各項の下欄に掲げる事務の全部若しくは一部を行うこととされている者又は当該事務に準ずる事務(個別の法律の規定に基づく事務を除き、当該事務の性質が同表の当該各項の下欄に掲げる事務と同一であることその他政令で定める基準に適合する事務に限る。)として主務省令で定めるもの(以下この項において「準法定事務」という。)を処理する者として主務省令で定めるもの(第十九条第八号において「準法定事務処理者」という。)がある場合にあっては、その者を含む。第四項において同じ。)は、同表の当該各項の下欄に掲げる事務(準法定事務を含む。同号において同じ。)の処理に関して保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用することができる。当該事務の全部又は一部の委託を受けた者も、同様とする。
2 地方公共団体の長その他の執行機関は、福祉、保健若しくは医療その他の社会保障、地方税(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第一条第一項第四号に規定する地方税をいう。以下同じ。)又は防災に関する事務その他の事務であって条例で定めるものの処理に関して保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用することができる。当該事務の全部又は一部の委託を受けた者も、同様とする。
3 法務大臣は、第十九条第八号又は第九号の規定による戸籍関係情報(戸籍又は除かれた戸籍(戸籍法第百十九条の規定により磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録することができる物を含む。)をもって調製されたものに限る。以下この項及び第四十五条の二第一項において同じ。)の副本に記録されている情報の電子計算機処理等(電子計算機処理(電子計算機を使用して行われる情報の入力、蓄積、編集、加工、修正、更新、検索、消去、出力又はこれらに類する処理をいう。)その他これに伴う政令で定める措置をいう。以下同じ。)を行うことにより作成することができる戸籍又は除かれた戸籍の副本に記録されている者(以下この項において「戸籍等記録者」という。)についての他の戸籍等記録者との間の親子関係の存否その他の身分関係の存否に関する情報、婚姻その他の身分関係の形成に関する情報その他の情報のうち、第十九条第八号又は第九号の規定により提供するものとして法務省令で定めるものであって、情報提供用個人識別符号(同条第八号又は第九号の規定による利用特定個人情報の提供を管理し、及び当該利用特定個人情報を検索するために必要な限度で第二条第五項に規定する個人番号に代わって用いられる特定の個人を識別する符号であって、同条第九項に規定する個人番号であるものをいう。以下同じ。)をその内容に含むものをいう。以下同じ。)の提供に関する事務の処理に関して保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で情報提供用個人識別符号を利用することができる。当該事務の全部又は一部の委託を受けた者も、同様とする。
4 健康保険法(大正十一年法律第七十号)第四十八条若しくは第百九十七条第一項、相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)第五十九条第一項、第三項若しくは第四項、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第二十七条、第二十九条第三項若しくは第九十八条第一項、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第九条の四の二第二項、第二十九条の二第六項若しくは第七項、第三十七条の十一の三第七項、第三十七条の十四第三十五項、第七十条の二の二第十九項若しくは第七十条の二の三第十六項、国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第七十四条の十三の二若しくは第七十四条の十三の三、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二百二十五条から第二百二十八条の三の二まで、雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第七条又は内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(平成九年法律第百十号)第四条第一項若しくは第四条の三第一項、預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律(令和三年法律第三十九号)第六条第一項その他の法令又は条例の規定により、別表の各項の上欄に掲げる行政機関、地方公共団体、独立行政法人等その他の行政事務を処理する者又は地方公共団体の長その他の執行機関による第一項又は第二項に規定する事務の処理に関して必要とされる他人の個人番号を記載した書面の提出その他の他人の個人番号を利用した事務を行うものとされた者は、当該事務を行うために必要な限度で個人番号を利用することができる。当該事務の全部又は一部の委託を受けた者も、同様とする。
5 前項の規定により個人番号を利用することができることとされている者のうち所得税法第二百二十五条第一項第一号、第二号及び第四号から第六号までに掲げる者は、激甚じん災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号)第二条第一項に規定する激甚災害が発生したときその他これに準ずる場合として政令で定めるときは、デジタル庁令で定めるところにより、あらかじめ締結した契約に基づく金銭の支払を行うために必要な限度で個人番号を利用することができる。
6 前各項に定めるもののほか、第十九条第十三号から第十七号までのいずれかに該当して特定個人情報の提供を受けた者は、その提供を受けた目的を達成するために必要な限度で個人番号を利用することができる。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。