⚠ ひっかけパターン:義務・任意の混同
🔍 行政指導における書面交付の流れ
行政機関
口頭で行政指導
事業者
書面交付
✅ 結論:行政指導は口頭でよいが、求めがあれば原則書面を交付する
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
- ① どこが間違いか
- 「行政指導は必ず書面で行わなければならず、口頭のみで行政指導を行うことはできない」という部分が誤り。行政指導の実施方法自体は口頭で行うことが原則として認められている。
- ② なぜ間違いか
- 行政手続法35条1項は行政指導の趣旨・内容・責任者を明確に示すことを求めているが、これは口頭による説明でも満たすことができ、行政指導自体を書面で行うことを義務付けてはいない。書面交付が義務となるのは、行政手続法35条3項により相手方から交付を求められた場合に限られる(行政上特別の支障がある場合を除く)。
- ③ 正しい記述
- 行政指導は口頭で行うことができ、書面で行うことが義務付けられているわけではない。ただし、相手方から行政指導の趣旨・内容・責任者を記載した書面の交付を求められたときは、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。
⚖ 対比で覚える:行政指導の書面交付義務と申請に対する処分の理由提示の対比
| 行政指導(35条3項) | 申請拒否処分(8条1項) |
| 書面交付の契機 | 相手方からの求め | 処分と同時に必須 |
| 義務の性質 | 求められた場合のみ | 常に理由を示す必要あり |
| 例外 | 行政上特別の支障がある場合 | 法令に定めがある場合等 |
💡 なぜそのルールがあるのか行政指導は事実上の働きかけであり法的拘束力を持たないため、口頭による柔軟な運用を認める一方、相手方が指導の内容を誤解したり不当な圧力と感じたりしないよう、要求があれば書面で明確化させることで、行政指導の透明性と相手方の権利保護を図っている。
📌 覚え方のコツ「行政指導は口が軽い(口頭OK)が、聞かれたら書面で答える義務あり」と覚える。原則は口頭自由、例外は相手方の求めによる書面交付義務、と対比で整理する。
🎯 試験での問われ方この論点は「行政指導は書面でしなければならない」のように原則(口頭可)と例外(求めがあれば書面交付)を混同させる形で出題されやすい。
- 正しいルール
- 行政指導は口頭で行うことができるが、相手方から趣旨・内容・責任者を記載した書面の交付を求められたときは、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない
- 根拠条文
- 行政手続法35条1項、行政手続法35条3項
行政手続法35条の条文を見るe-Gov法令API取得
(行政指導の方式)
行政指導に携わる者は、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨及び内容並びに責任者を明確に示さなければならない。
2 行政指導に携わる者は、当該行政指導をする際に、行政機関が許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を行使し得る旨を示すときは、その相手方に対して、次に掲げる事項を示さなければならない。
一 当該権限を行使し得る根拠となる法令の条項
二 前号の条項に規定する要件
三 当該権限の行使が前号の要件に適合する理由
3 行政指導が口頭でされた場合において、その相手方から前二項に規定する事項を記載した書面の交付を求められたときは、当該行政指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければならない。
4 前項の規定は、次に掲げる行政指導については、適用しない。
一 相手方に対しその場において完了する行為を求めるもの
二 既に文書(前項の書面を含む。)又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によりその相手方に通知されている事項と同一の内容を求めるもの
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。