⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転
- ① どこが間違いか
- 「統治行為には該当しないため、司法審査を行うことができる」という部分が誤り。最高裁は逆に「統治行為に該当するから司法審査は及ばない」と判示した。「該当しない」という否定と「できる」という肯定の二重の逆転がひっかけになっている
- ② なぜ間違いか
- 苫米地事件(最大判昭和35年6月8日)において最高裁判所は、衆議院の解散は「直接国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為」すなわち統治行為に該当すると述べ、たとえ違憲の疑いがあるとしても、その有効性の判断は司法審査の対象とはならないと判示した。これを「統治行為論」という。憲法81条は最高裁判所を終審裁判所として違憲審査権を付与しているが、司法権には本来的な限界(部分社会の法理・統治行為論など)があり、すべての国家行為に審査が及ぶわけではない。なお問題文は「統治行為に該当しない→審査できる」と記述しているが、正しくは「統治行為に該当する→審査できない」が判旨の結論である。
- ③ 正しい記述
- 最高裁判所は、衆議院の解散は高度の政治性を有する統治行為に該当するとし、その有効性については司法審査が及ばない旨を判示した(苫米地事件・最大判昭和35年6月8日)。
- 正しいルール
- 衆議院の解散は高度の政治性を有する国家行為であり、その有効性については裁判所の司法審査が及ばない(統治行為論)
- 根拠条文
- 憲法81条、最高裁判所昭和35年6月8日大法廷判決(苫米地事件)
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。