⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転(除外規定・例外の無視)
- ① どこが間違いか
- 「売主が引渡しの時にその不適合を知っていたときであっても」追完請求ができないとしている点が誤り。売主が悪意の場合には1年の通知期間の制限は適用されない。
- ② なぜ間違いか
- 民法566条は、買主が契約不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなければ、追完請求等の権利を失う旨を定めているが、同条ただし書により、売主が引渡しの時に目的物の不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったときは、この1年の通知期間の制限は適用されない。したがって、売主が引渡し時に不適合を知っていた(悪意)場合、買主は1年以内に通知していなくても追完請求等の権利を行使できる。問題文はこの例外(除外規定)を無視している点で誤りである。
- ③ 正しい記述
- 売買の目的物が種類・品質に関して契約の内容に適合しないものである場合、買主がその不適合を知った時から1年以内に売主に対してその旨を通知しなければ、買主は追完請求をすることができなくなるのが原則であるが、売主が引渡しの時にその不適合を知っていたとき、または重大な過失によって知らなかったときは、この制限は適用されず、買主は追完請求をすることができる。
- 正しいルール
- 買主が契約不適合を知った時から1年以内に売主に通知すれば、買主は追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除の各権利を行使できる(ただし売主が引渡時に不適合を知り、または重大な過失によって知らなかった場合を除く)
- 根拠条文
- 民法562条1項、民法566条
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(買主の追完請求権)
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。
2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定による履行の追完の請求をすることができない。
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(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)
売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。