次の選択肢は誤りです。
どこが・なぜ間違いか考えてください。
最高裁判所は、森林法が共有森林について持分価額2分の1以下の共有者に分割請求権を否定していた規定について、森林の細分化を防止し森林経営の安定を図るという立法目的には合理性が認められるとして、当該規定を憲法29条2項に違反しないと判示した。
✅ 結論:目的は合理的でも手段が不合理なため違憲・無効と判断された
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
| 森林法共有林事件(財産権) | 薬事法距離制限事件(職業選択の自由) | |
|---|---|---|
| 規制目的の性質 | 積極目的的性格を含む森林経営の安定 | 消極目的(国民の生命・健康の保護) |
| 審査の中心 | 目的は合理的だが手段の必要性・合理性を検討 | 目的自体の必要性・合理性を厳格審査 |
| 結論 | 違憲・無効 | 違憲・無効 |
財産権は経済的自由権の一つとして保障されるが、公共の福祉による制約を受ける。もっとも制約が正当化されるには、立法目的の正当性だけでなく規制手段が目的達成のために必要かつ合理的であることが求められ、財産権の不当な侵害を防ぐための審査が必要とされる。
「目的はOKでも手段がNG」で違憲、と覚える。森林法事件は目的の合理性は認めつつ、手段(分割請求権を一律否定)の必要性・合理性を欠くとして違憲とされた点が、薬事法距離制限事件(目的自体が問題とされた事案)とは異なるニュアンスであることを意識する。
この判例は「目的に合理性があるから合憲」と結論を逆転させる形で出題されやすい。目的の合理性と手段の必要性・合理性を分けて審査した点、最終的に違憲・無効とされた結論を正確に覚えておくことが重要。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。