次の選択肢は誤りです。
どこが・なぜ間違いか考えてください。
国家賠償法1条1項の公権力の行使には、公立学校における教師の教育活動のような非権力的な公務活動はもとより、国や地方公共団体が私人と対等な立場で行う物品の売買契約などの私経済作用も一切区別なくすべて含まれるため、私経済作用によって私人に損害が生じた場合も常に国家賠償法1条1項が適用される。
✅ 結論:私経済作用は公権力の行使に含まれず民法が適用される
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
| 公権力の行使(国賠法1条) | 私経済作用(民法適用) | |
|---|---|---|
| 具体例 | 教育活動、行政指導、処分 | 物品売買契約、賃貸借契約 |
| 当事者の立場 | 優越的地位 | 私人と対等な立場 |
| 適用法令 | 国家賠償法1条1項 | 民法(不法行為・債務不履行) |
| 国・団体の責任主体 | 国・公共団体が直接責任 | 民法上の当事者として責任 |
国家賠償法は、国・公共団体が優越的な立場で行う公務活動により私人に生じた損害を特別に救済するための制度であり、私人と対等な立場で行う経済活動にまで特別な救済制度を及ぼす必要がないため、私経済作用は民法の一般原則に委ねられている。
「上から目線の活動」は国家賠償法(教育活動・行政指導も含む広い意味の公権力の行使)、「対等な立場の取引」は民法、と覚える。物を買う・売るという契約関係は国も一私人と同じ立場だから民法、というイメージ。
この論点は「公権力の行使には非権力的作用も含まれる」ことを利用して「私経済作用も含む」と拡大する形、逆に「教育活動は公権力の行使に含まれない」と縮小する形の両方向で出題されやすい。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。