次の選択肢は誤りです。
どこが・なぜ間違いか考えてください。
不動産の二重譲渡がなされた場合において、第二の買主が第一の売買の事実を知っていた単純悪意者にすぎないときは、当該第二の買主は登記を備えていても第一の買主に対して所有権の取得を対抗することができない。
✅ 結論:単純悪意者でも先に登記すれば第一買主に対抗できる
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
| 単純悪意者 | 背信的悪意者 | |
|---|---|---|
| 第三者該当性 | 177条の第三者に該当する | 第三者に該当しない |
| 対抗の可否 | 登記があれば対抗できる | 登記があっても対抗できない |
| 要件 | 単に事実を知っていただけ | 信義則違反というべき事情が必要 |
不動産取引の安全と登記制度への信頼を保護するため、原則として当事者の主観(善意・悪意)にかかわらず登記の先後で優劣を決する形式的な基準を採用しつつ、信義則に著しく反する背信的悪意者のみを例外的に保護対象から外すことで、公示制度の実効性と取引の公正のバランスを図っている。
「知っているだけ」なら勝負は登記の早い者勝ち、「知った上でわざと邪魔する・不当に高く売りつける」レベルまでいって初めて背信的悪意者として負ける、とイメージすると整理しやすい。単純悪意<背信的悪意、と覚える。
この論点は「悪意者は一律に第三者から排除される」という誤った一般化で出題されやすく、背信的悪意者という限定要件を無視させる形が典型的なひっかけパターンである。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。