⚠ ひっかけパターン:除外規定の無視(条件付き契約は例外に当たらないことを無視)
- 1
- 2
効力発生が条件付き→1号の例外に該当しない
- 3
- 4
保全措置を講じなければ締結不可(33条の2)
- ① どこが間違いか
- 取得契約の効力発生が条件付きである場合には例外規定の適用対象から除外されることを無視している。
- ② なぜ間違いか
- 正しくは、取得契約の効力の発生が条件付きである場合、宅建業法33条の2第1号の例外には該当せず、自ら売主となる売買契約を締結することはできない。同条第1号は「当該契約の効力の発生が条件付きであるものを除く」と明文で規定しており、条件付き契約はこの例外から明確に排除されている。したがって、Aが売買契約を締結するには、別途同条第2号に基づき手付金等の保全措置を講じる必要がある。本問はこの保全措置の有無に触れず、条件付き取得契約のみで締結可能としている点が誤りである。
- ③ 正しい記述
- 取得契約の効力の発生が融資の承認を条件とする条件付きである場合、Aは宅建業法33条の2第1号の例外には該当しないため、原則として自ら売主となる売買契約を締結することはできない。ただし、当該売買契約に係る手付金等について宅建業法41条第1項又は宅建業法41条の2第1項に規定する保全措置を講じたときは、締結することができる。
- ④ なぜこのルールがあるのか
- この規制は、宅建業者が実際には確実に取得できるかどうか分からない物件について安易に売主となり、後になって物件を取得できず契約が履行不能となることで買主が不利益を被ることを防ぐために設けられている。買主は代金を支払っても物件を取得できないリスクを負うため、宅建業者が確実に取得できる状況にあるか、または保全措置により資金が保護されている状況でなければ、他人物売買を禁止している。
自ら売主となる売買契約が許される2つの例外
| 要件 | 第1号(取得契約) | 第2号(保全措置) |
| 内容 | 物件を取得する契約締結 | 手付金等の保全措置 |
| 条件付き契約 | 対象外(締結不可) | 関係なし |
| 追加措置 | 不要 | 必須 |
🎯 試験での問われ方
「取得する契約を締結していれば売買契約を締結できる」と、条件付きかどうかの限定を外して一般化する誤り選択肢が出やすい。また「保全措置を講じれば取得契約は不要」という逆方向の混同も併せて狙われやすいので、1号(取得契約・条件付き除外)と2号(保全措置)は別々の例外要件であることを意識すること。
★ 覚え方:「条件付き」は「不確実」と読み替えると覚えやすい。取得できるかどうか不確実な条件付き契約は、例外にはならず、保全措置が別途必要になると整理しよう。
- 正しいルール
- 宅建業者は自己の所有に属しない宅地・建物について自ら売主となる売買契約を締結できないが、当該物件の取得契約(効力発生が条件付きのものを除く)を締結している場合、または手付金等の保全措置を講じている場合は例外として締結できる
- 根拠条文
- 宅地建物取引業法33条の2
宅地建物取引業法33条の2の条文を見るe-Gov法令API取得
(自己の所有に属しない宅地又は建物の売買契約締結の制限)
宅地建物取引業者は、自己の所有に属しない宅地又は建物について、自ら売主となる売買契約(予約を含む。)を締結してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 宅地建物取引業者が当該宅地又は建物を取得する契約(予約を含み、その効力の発生が条件に係るものを除く。)を締結しているときその他宅地建物取引業者が当該宅地又は建物を取得できることが明らかな場合で国土交通省令・内閣府令で定めるとき。
二 当該宅地又は建物の売買が第四十一条第一項に規定する売買に該当する場合で当該売買に関して同項第一号又は第二号に掲げる措置が講じられているとき。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。