⚠ ひっかけパターン:主体の入れ替え
- ① どこが間違いか
- 社員の地位を失った後に「当該宅地建物取引業者であった者が直接・自ら弁済業務保証金の還付を請求させることができる」という点が誤り。
- ② なぜ間違いか
- 宅地建物取引業法64条の11第1項・第2項の規定によれば、社員の地位を失った宅地建物取引業者に係る取引により損害を受けた者は、保証協会が供託した弁済業務保証金から弁済を受けることができる。しかし、弁済業務保証金の還付手続きは、債権者自身が保証協会に対して認証を申し出て行うものであり、社員の地位を失った業者(元社員)が自ら弁済業務保証金の還付を直接請求する権限はない。元社員が供託に関与する手続き上の権限と、債権者の弁済権利とは明確に区別される。また、そもそも宅地建物取引業法64条の8第1項により、弁済業務保証金からの弁済を受ける権利を有するのは「社員と取引した者」(ただし宅建業者を除く)であり、元社員業者自身ではない。
- ③ 正しい記述
- 宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失った宅地建物取引業者と取引した者(宅地建物取引業者を除く)は、保証協会が供託した弁済業務保証金について、当該保証協会の認証を受けたうえで、弁済を受けることができる。
- 正しいルール
- 宅地建物取引業保証協会の社員が社員の地位を失った場合、その者に係る取引により生じた債権を有する者は、弁済業務保証金から弁済を受けることができない。地位を失った後は、保証協会が営業保証金に相当する額を供託し、その公告後に宅建業者であった者の取引相手は供託された弁済業務保証金から弁済を受けることができる。
- 根拠条文
- 宅地建物取引業法64条の11第1項、宅地建物取引業法64条の11第2項、宅地建物取引業法64条の8第1項
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(弁済業務保証金の取戻し等)
宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは当該社員であつた者が第六十四条の九第一項及び第二項の規定により納付した弁済業務保証金分担金の額に相当する額の弁済業務保証金を、社員がその一部の事務所を廃止したため当該社員につき同条第一項及び第二項の規定により納付した弁済業務保証金分担金の額が同条第一項の政令で定める額を超えることになつたときはその超過額に相当する額の弁済業務保証金を取り戻すことができる。
2 宅地建物取引業保証協会は、前項の規定により弁済業務保証金を取りもどしたときは、当該社員であつた者又は社員に対し、その取りもどした額に相当する額の弁済業務保証金分担金を返還する。
3 前項の場合においては、当該社員が社員の地位を失つたときは次項に規定する期間が経過した後に、宅地建物取引業保証協会が当該社員であつた者又は社員に対して債権を有するときはその債権に関し弁済が完了した後に、宅地建物取引業保証協会が当該社員であつた者又は社員に関し第六十四条の八第二項の規定による認証をしたときは当該認証した額に係る前条第一項の還付充当金の債権に関し弁済が完了した後に、前項の弁済業務保証金分担金を返還する。
4 宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは、当該社員であつた者に係る宅地建物取引業に関する取引により生じた債権に関し第六十四条の八第一項の権利を有する者に対し、六月を下らない一定期間内に同条第二項の規定による認証を受けるため申し出るべき旨を公告しなければならない。
5 宅地建物取引業保証協会は、前項に規定する期間内に申出のなかつた同項の債権に関しては、第六十四条の八第二項の規定による認証をすることができない。
6 第三十条第三項の規定は、第一項の規定により弁済業務保証金を取りもどす場合に準用する。
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(弁済業務保証金の還付等)
宅地建物取引業保証協会の社員と宅地建物取引業に関し取引をした者(社員とその者が社員となる前に宅地建物取引業に関し取引をした者を含み、宅地建物取引業者に該当する者を除く。)は、その取引により生じた債権に関し、当該社員が社員でないとしたならばその者が供託すべき第二十五条第二項の政令で定める営業保証金の額に相当する額の範囲内(当該社員について、既に次項の規定により認証した額があるときはその額を控除し、第六十四条の十第二項の規定により納付を受けた還付充当金があるときはその額を加えた額の範囲内)において、当該宅地建物取引業保証協会が供託した弁済業務保証金について、当該宅地建物取引業保証協会について国土交通大臣の指定する弁済業務開始日以後、弁済を受ける権利を有する。
2 前項の権利を有する者がその権利を実行しようとするときは、同項の規定により弁済を受けることができる額について当該宅地建物取引業保証協会の認証を受けなければならない。
3 宅地建物取引業保証協会は、第一項の権利の実行があつた場合においては、法務省令・国土交通省令で定める日から二週間以内に、その権利の実行により還付された弁済業務保証金の額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。
4 前条第三項の規定は、前項の規定により供託する場合に準用する。
5 第一項の権利の実行に関し必要な事項は法務省令・国土交通省令で、第二項の認証に関し必要な事項は国土交通省令で定める。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。