⚠ ひっかけパターン:義務・任意の混同(「みなされる」→「推定される」)
- ① どこが間違いか
- 手付は「推定」されるのではなく「みなされる」であり、当事者間の特約で違約手付とすることは認められない
- ② なぜ間違いか
- 宅地建物取引業法39条2項は、宅建業者が自ら売主となる売買契約において授受される手付は、いかなる名義をもってするかを問わず「解約手付とみなす」と定めている。「みなす」は反証を許さない強行規定であり、当事者間の特約で「違約手付とする」と定めても、その特約は宅地建物取引業法39条3項により無効となる。したがって「推定され、解約手付としての性質は失われる」という記述は誤りである。
- ③ 正しい記述
- 宅地建物取引業者が自ら売主となる売買契約において授受された手付は、いかなる名義をもってするかを問わず解約手付とみなされる(宅地建物取引業法39条2項)。当事者間で「違約手付とする」旨の特約を定めても、その特約は無効であり(同条3項)、手付は常に解約手付としての性質を有する。
- 正しいルール
- 宅建業者が自ら売主となる場合、手付の額は売買代金の2割を超えてはならず、手付は解約手付とみなされる(当事者間で別段の定めをしても無効)
- 根拠条文
- 宅地建物取引業法39条1項・2項
宅地建物取引業法39条の条文を見るe-Gov法令API取得
(手付の額の制限等)
宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して、代金の額の十分の二を超える額の手付を受領することができない。
2 宅地建物取引業者が、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときは、その手付がいかなる性質のものであつても、買主はその手付を放棄して、当該宅地建物取引業者はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
3 前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは、無効とする。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。