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2026年06月12日 06:55 権利関係(借地借家法) - 建物賃貸借契約の更新拒絶における正当事由

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問1 権利関係(借地借家法) - 建物賃貸借契約の更新拒絶における正当事由

次の選択肢は誤りです。
どこが・なぜ間違いか考えてください。

建物の賃貸人が賃貸借契約の更新を拒絶するには正当事由が必要であるが、賃貸人が賃借人に対して立退料を提供する旨の申出をすれば、その他の事情にかかわらず正当事由があるものとみなされる。
⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転
賃貸人
賃借人
  1. 1
    賃貸人賃借人
    更新拒絶の通知
  2. 2
    賃貸人賃借人
    立退料の提供申出
  3. 3
    立退料は補完要素の一つ。正当事由は双方の事情を総合考慮して判断
  4. 4
    立退料提供だけでは正当事由は自動的に認められない(×みなされる)
① どこが間違いか
立退料の提供によって正当事由が「当然に認められる(みなされる)」とする点が誤りであり、立退料はあくまで正当事由を補完する一要素にすぎない。
② なぜ間違いか
正しくは、立退料(財産上の給付)の提供は正当事由を補完する考慮要素の一つであり、それだけで正当事由が認められるわけではない。借地借家法28条は、賃貸人・賃借人双方が建物の使用を必要とする事情、賃貸借に関する従前の経緯、建物の利用状況・現況、そして財産上の給付(立退料)の申出を総合的に考慮して正当事由の有無を判断すると定めている。したがって、立退料を提供しても他の事情によっては正当事由が認められない場合もある。
③ 正しい記述
建物の賃貸人が賃貸借契約の更新を拒絶するには正当事由が必要であり、立退料の提供はその正当事由を補完する考慮要素の一つにすぎない。立退料を提供しても、他の事情を総合考慮した結果、正当事由が認められない場合がある。
④ なぜこのルールがあるのか
建物賃貸借は賃借人の生活基盤・事業基盤に直結するため、賃貸人が一方的に契約を終了させることを制限し、賃借人を保護する必要があります。そこで借地借家法は、更新拒絶・解約申入れに「正当事由」という要件を課しました。立退料だけで常に更新拒絶を認めると、経済力のある賃貸人が賃借人を簡単に追い出せてしまうため、金銭だけで解決できないよう双方の事情を総合的に考慮する仕組みとされています。
正当事由の考慮要素(借地借家法28条)
考慮要素内容
必要性双方が建物を必要とする事情
経緯・利用状況賃貸借の経緯・建物の現況
財産上の給付立退料の提供(補完要素)
覚え方:「立退料=正当事由の自動認定」は×!立退料は正当事由を『補完』する一要素にすぎず、『みなされる』『当然に認められる』という絶対的効果はありません。試験で『立退料を提供すれば~』という肢が出たら、「補完要素の一つ」と覚えて即×を疑いましょう。
正しいルール
建物賃貸借契約の更新拒絶・解約申入れには正当事由が必要であり、正当事由の有無は賃貸人・賃借人双方の事情を総合考慮して判断される。財産上の給付(立退料の提供)は正当事由を補完する一要素にすぎず、立退料さえ提供すれば当然に正当事由が認められるわけではない。
根拠条文
借地借家法28条
借地借家法28条の条文を見るe-Gov法令API取得

(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件) 建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。

令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。

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