⚠ ひっかけパターン:除外規定の無視
- 1
Aが死亡(相続開始)
- 2
- 3
放棄が受理される
- 4
相続放棄は代襲原因に含まれない(民法887条2項)
- 5
CはBを代襲してAの相続人とならない
- ① どこが間違いか
- 相続放棄は代襲相続の原因とならないにもかかわらず、代襲相続が発生するとしている点が誤りである。
- ② なぜ間違いか
- 正しくは、Bが相続放棄をした場合、Cは代襲相続人とならない。民法887条2項は代襲原因を「死亡」「欠格」「廃除」に限定しており、相続放棄はこれに含まれない。相続放棄をした者は民法939条により初めから相続人でなかったものとみなされ、その地位は子に承継されないため、放棄した者の子が代わりに相続人となることはない。
- ③ 正しい記述
- Aが死亡し、Aの子Bが家庭裁判所に相続放棄の申述をして受理された場合、Bの子であるCは、Bを代襲してAの相続人となることはない。
- ④ なぜこのルールがあるのか
- 代襲相続は、被代襲者が自らの意思とは無関係に相続権を失った場合(死亡・欠格・廃除)に、その子の生活保障や公平を図るために設けられた制度である。一方、相続放棄は本人の自由な意思による選択であり、放棄した本人だけでなくその子にまで相続権を認めると、放棄という制度そのものの意味が失われ、被相続人や他の相続人の期待にも反する結果となるため、代襲原因から意図的に除外されている。
代襲相続の原因になるか否か
| 事由 | 代襲原因か | 根拠 |
| 死亡 | なる | 民法887条2項 |
| 欠格 | なる | 民法887条2項 |
| 廃除 | なる | 民法887条2項 |
| 相続放棄 | ならない | 民法939条 |
🎯 試験での問われ方
「相続放棄をした者の子は代襲相続人となる」という誤った言い切り文が頻出する。死亡・欠格・廃除と放棄を並列に扱い、放棄も代襲原因の一つであるかのように装う選択肢に注意する。
★ 覚え方:代襲相続の原因は「死欠廃(しけつはい)」=死亡・欠格・廃除の3つだけと覚え、放棄は絶対に代襲原因にならないと押さえる。
- 正しいルール
- 代襲相続の原因は死亡・欠格・廃除に限られ、相続放棄は代襲原因とならない
- 根拠条文
- 民法887条2項、民法939条
民法887条の条文を見るe-Gov法令API取得
(子及びその代襲者等の相続権)
被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。
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(相続の放棄の効力)
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。