⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転(「超える部分のみ無効」→「契約全体が無効」に変更)
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宅建業者A(売主)→一般消費者B(買主)
宅地の売買契約締結(自ら売主)
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特約:損害賠償額の予定+違約金を合算で代金の3割と設定
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→ 代金の2割を超える1割分のみ無効(契約は有効)
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合算額は代金の2割に減縮されて存続
- ① どこが間違いか
- 「契約全体が無効」が誤りで、無効となるのは代金の10分の2を超える部分のみである。
- ② なぜ間違いか
- 正しくは、合算額が代金の10分の2を超える部分のみが無効となり、契約全体が無効になるわけではない。宅地建物取引業法38条2項は「前項の規定に反する特約は、代金の額の十分の二をこえる部分について、無効とする」と規定しており、超過部分のみを切り捨て、10分の2の範囲内で定めたものとして契約は有効に存続する。契約全体を無効とする規定は存在しない。
- ③ 正しい記述
- 損害賠償額の予定と違約金の合算額が代金の10分の2を超えた場合、超える部分のみが無効となり、合算額は代金の10分の2の額に減縮される。契約そのものは引き続き有効である。
- ④ なぜこのルールがあるのか
- 不動産の売買では、プロである宅建業者が一般消費者(買主)より圧倒的に情報・交渉力で優位に立っています。違約金や損害賠償額の予定を際限なく高く設定できてしまうと、買主が不当に高額の損害を負わされる危険があります。そこで宅建業法は、買主保護のために上限を「代金の2割」と定め、それを超えた分だけ自動的に無効とすることで、買主の経済的な被害を最小限に抑える仕組みを設けています。
自ら売主規制(8種制限)における「2割」の登場場面
| 規定 | 上限・基準 | 違反の効果 |
| 手付金の額(39条) | 代金の2割以下 | 超える部分が無効 |
| 損害賠償額の予定等(38条) | 合算額が代金の2割以下 | 超える部分が無効 |
★ 覚え方:「超えたら全部ダメ」ではなく「超えた分だけダメ」と覚えましょう。宅建業法の自ら売主規制は「超過部分のみ無効」がセット。手付金上限(2割超は全額ではなく超過分が無効)と同じ発想です。「2割超=超えた部分だけ切り落とす」とイメージしてください。
- 正しいルール
- 宅建業者が自ら売主となる売買契約において、損害賠償額の予定または違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の10分の2を超えてはならず、超える部分については無効となる(代金の2割が上限)。
- 根拠条文
- 宅地建物取引業法38条1項・2項
宅地建物取引業法38条の条文を見るe-Gov法令API取得
(損害賠償額の予定等の制限)
宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の十分の二をこえることとなる定めをしてはならない。
2 前項の規定に反する特約は、代金の額の十分の二をこえる部分について、無効とする。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。