⚠ ひっかけパターン:除外規定・例外の無視
🔍 監査役の設置判断の流れ
取締役会設置会社
非公開会社
会計参与を設置
✅ 結論:非公開かつ会計参与設置なら監査役を置かなくてよい
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
- ① どこが間違いか
- 「公開会社であるか否かにかかわらず、いかなる場合も」という部分が誤り。会社法327条2項ただし書により、公開会社でない会計参与設置会社は、取締役会設置会社であっても監査役を置かなくてよい。「いかなる場合も」が除外規定を無視する試験のひっかけワード。
- ② なぜ間違いか
- 会社法327条2項本文は、取締役会設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く)に監査役の設置を義務づけている。しかし、同項ただし書は、公開会社でない会計参与設置会社を例外として除いている。取締役会設置会社は取締役会による業務執行の監督機能があるため、さらにチェック機関として監査役を置くのが原則であるが、公開会社でなく株主の入れ替わりが少ない会社では、専門家である会計参与が計算書類の作成に関与することで、会計面のチェックが一定程度確保されるため、監査役の設置を免除して負担を軽減している。たとえば、家族経営の中小企業が取締役会を置きつつ、税理士を会計参与に選任している場合は、監査役を置かなくてもよい。
- ③ 正しい記述
- 取締役会設置会社は、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社である場合を除き、監査役を置かなければならない。ただし、公開会社でない会計参与設置会社については、この限りでない。
⚖ 対比で覚える:監査役設置の要否(取締役会設置会社)
| 原則 | 例外 |
| 監査役の設置 | 置かなければならない | 置かなくてもよい |
| 適用場面 | 取締役会設置会社全般 | 非公開会社かつ会計参与設置会社 |
| 根拠条文 | 会社法327条2項本文 | 会社法327条2項ただし書 |
💡 なぜそのルールがあるのか取締役会設置会社では業務執行の監督が必要となるため、原則として監査役を置かせて会社運営の適正を確保するが、非公開会社で会計参与が置かれる場合は、株主の関心が内部に限られ会計面のチェックも一定確保されるため、中小企業の負担軽減の観点から例外を認めている。
📌 覚え方のコツ「取締役会あれば監査役、ただし『非公開+会計参与』なら免除」と覚える。つまり、例外が成立するには「公開会社でない」と「会計参与を置く」の2つの条件が両方必要(1つだけでは足りない)。「取締役会=監査役とセット、会計参与の非公開会社だけ例外」とイメージする。
🎯 試験での問われ方「取締役会設置会社は必ず監査役を置く」のように、ただし書の例外を無視して断定する形で出題されやすい。
- 正しいルール
- 取締役会設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く)は、原則として監査役を置かなければならないが、公開会社でない会計参与設置会社は例外的に監査役を置かなくてよい
- 根拠条文
- 会社法327条1項、会社法327条2項
会社法327条の条文を見るe-Gov法令API取得
(取締役会等の設置義務等)
次に掲げる株式会社は、取締役会を置かなければならない。
1 公開会社
2 監査役会設置会社
3 監査等委員会設置会社
4 指名委員会等設置会社
2 取締役会設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)(…)は、監査役を置かなければならない。ただし、公開会社でない会計参与設置会社については、この限りでない。
3 会計監査人設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)(…)は、監査役を置かなければならない。
4 監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、監査役を置いてはならない。
5 監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、会計監査人を置かなければならない。
6 指名委員会等設置会社は、監査等委員会を置いてはならない。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。