⚠ ひっかけパターン:主体の入れ替え
🔍 条例の制定改廃請求の流れ
有権者(代表者)
長
議会
✅ 結論:条例の制定改廃請求の相手は長であり、監査委員ではない
⚠=ひっかけポイント(試験で狙われる箇所)
- ① どこが間違いか
- 「監査委員に対し」という部分が誤り。条例の制定改廃請求の請求先は、監査委員ではなく普通地方公共団体の「長」である。請求先を事務監査請求(監査委員)と取り違えさせるのが典型的なひっかけ。
- ② なぜ間違いか
- 条例の制定改廃請求は、住民が条例という法規範の創設・変更を求める制度であり、条例案の提出権をもつ長に対して請求する(地方自治法74条1項)。請求を受けた長は、20日以内に議会を招集し、意見を付けて議会に付議しなければならない(地方自治法74条3項)。これに対し、事務監査請求は事務の執行を調べてもらう制度なので、監査機関である監査委員に対して行う(地方自治法75条1項)。署名要件が同じ「50分の1以上」であることが混同を誘う。なお、署名数の「50分の1以上」という数字自体は正しく、誤りは請求先のみである。
- ③ 正しい記述
- 普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者は、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例の制定又は改廃の請求をすることができる。
⚖ 対比で覚える:条例の制定改廃請求と事務監査請求の違い
| 条例の制定改廃請求 | 事務監査請求 |
| 必要署名数 | 有権者の50分の1以上 | 有権者の50分の1以上 |
| 請求先 | 長 | 監査委員 |
| 請求後の処理 | 長が議会に付議する | 監査委員が監査を実施する |
| 請求の目的 | 条例の制定・改廃 | 事務の執行の監査 |
💡 なぜそのルールがあるのか条例案の提出権をもつのは長と議員であるため、条例を求める住民の請求も、法案提出ルートにあたる長に向けさせ、議会での審議につなげる仕組みになっている。一方、事務監査請求は行政運営の適否を調べる制度なので、独立した監査機関に向けさせることで公正な調査を担保している。
📌 覚え方のコツ「つくる(条例)は長へ、しらべる(事務監査)は監査委員へ」と覚える。さらに、署名数は「条例と事務監査は50分の1」と共通で、議会の解散・議員や長の解職は原則3分の1(40万超の部分は緩和)と、グループで整理するとよい。「50分の1は長か監査委員、3分の1は選挙管理委員会」と請求先もセットで覚えると混同しにくい。
🎯 試験での問われ方直接請求の「種類・署名数・請求先」の組合せを入れ替える形で出題されやすい。特に、署名数が同じ50分の1である条例の制定改廃請求と事務監査請求の請求先を取り違えさせる形が定番。
- 正しいルール
- 条例の制定改廃請求は長に対して行い、事務監査請求は監査委員に対して行う
- 根拠条文
- 地方自治法74条1項、地方自治法75条1項
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普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者(以下この編において「選挙権を有する者」という。)(…)は、政令で定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例(地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。)(…)の制定又は改廃の請求をすることができる。
2 前項の請求があつたときは、当該普通地方公共団体の長は、直ちに請求の要旨を公表しなければならない。
3 普通地方公共団体の長は、第1項の請求を受理した日から20日以内に議会を招集し、意見を付けてこれを議会に付議し、その結果を同項の代表者(以下この条において「代表者」という。)(…)に通知するとともに、これを公表しなければならない。
4 議会は、前項の規定により付議された事件の審議を行うに当たつては、政令で定めるところにより、代表者に意見を述べる機会を与えなければならない。
5 第1項の選挙権を有する者とは、公職選挙法(昭和25年法律第100号)(…)第22条第1項又は第3項の規定による選挙人名簿の登録が行われた日において選挙人名簿に登録されている者とし、その総数の50分の1の数は、当該普通地方公共団体の選挙管理委員会において、その登録が行われた日後直ちに告示しなければならない。
6 選挙権を有する者のうち次に掲げるものは、代表者となり、又は代表者であることができない。
1 公職選挙法第27条第1項又は第2項の規定により選挙人名簿にこれらの項の表示をされている者(都道府県に係る請求にあつては、同法第9条第3項の規定により当該都道府県の議会の議員及び長の選挙権を有するものとされた者(同法第11条第1項若しくは第252条又は政治資金規正法(昭和23年法律第194号)第28条の規定により選挙権を有しなくなつた旨の表示をされている者を除く。)を除く。)(…)
2 前項の選挙人名簿の登録が行われた日以後に公職選挙法第28条の規定により選挙人名簿から抹消された者
3 第1項の請求に係る普通地方公共団体(当該普通地方公共団体が、都道府県である場合には当該都道府県の区域内の市町村並びに第252条の19第1項に規定する指定都市(以下この号において「指定都市」という。)の区及び総合区を含み、指定都市である場合には当該市の区及び総合区を含む。)(…)の選挙管理委員会の委員又は職員である者
7 第1項の場合において、当該地方公共団体の区域内で衆議院議員、参議院議員又は地方公共団体の議会の議員若しくは長の選挙が行われることとなるときは、政令で定める期間、当該選挙が行われる区域内においては請求のための署名を求めることができない。
8 選挙権を有する者は、心身の故障その他の事由により条例の制定又は改廃の請求者の署名簿に署名することができないときは、その者の属する市町村の選挙権を有する者(代表者及び代表者の委任を受けて当該市町村の選挙権を有する者に対し当該署名簿に署名することを求める者を除く。)(…)に委任して、自己の氏名(以下「請求者の氏名」という。)(…)を当該署名簿に記載させることができる。この場合において、委任を受けた者による当該請求者の氏名の記載は、第1項の規定による請求者の署名とみなす。
9 前項の規定により委任を受けた者(以下「氏名代筆者」という。)(…)が請求者の氏名を条例の制定又は改廃の請求者の署名簿に記載する場合には、氏名代筆者は、当該署名簿に氏名代筆者としての署名をしなければならない。
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選挙権を有する者(道の方面公安委員会については、当該方面公安委員会の管理する方面本部の管轄区域内において選挙権を有する者)(…)は、政令で定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の監査委員に対し、当該普通地方公共団体の事務の執行に関し、監査の請求をすることができる。
2 前項の請求があつたときは、監査委員は、直ちに当該請求の要旨を公表しなければならない。
3 監査委員は、第1項の請求に係る事項につき監査し、監査の結果に関する報告を決定し、これを同項の代表者(第5項及び第6項において「代表者」という。)(…)に送付し、かつ、公表するとともに、これを当該普通地方公共団体の議会及び長並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員に提出しなければならない。
4 前項の規定による監査の結果に関する報告の決定は、監査委員の合議によるものとする。
5 監査委員は、第3項の規定による監査の結果に関する報告の決定について、各監査委員の意見が一致しないことにより、前項の合議により決定することができない事項がある場合には、その旨及び当該事項についての各監査委員の意見を代表者に送付し、かつ、公表するとともに、これらを当該普通地方公共団体の議会及び長並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員に提出しなければならない。
6 第74条第5項の規定は第1項の選挙権を有する者及びその総数の50分の1の数について、同条第6項の規定は代表者について、同条第7項から第9項まで及び第74条の2から前条までの規定は第1項の規定による請求者の署名について、それぞれ準用する。この場合において、第74条第6項第3号中「区域内」とあるのは、「区域内(道の方面公安委員会に係る請求については、当該方面公安委員会の管理する方面本部の管轄区域内)(…)」と読み替えるものとする。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。