⚠ ひっかけパターン:効果・結論の逆転(履行着手の主体のすり替え)
- 1
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買主が代金の一部を支払い自ら履行に着手
- 3
売主はまだ履行に着手していない
- 4
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相手方(売主)未着手のため解除は有効
- ① どこが間違いか
- 履行の着手の主体が誤りで、解除を制限するのは自分自身の履行の着手ではなく相手方の履行の着手である。
- ② なぜ間違いか
- 正しくは、売主(相手方)がまだ履行に着手していない限り、買主は自ら履行に着手していても手付を放棄して解除することができる。民法557条1項ただし書は「その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない」と定めており、判例(最大判昭40.11.24)も「相手方」の履行着手のみが解除権を制限すると解している。自らの履行の着手は、自らの解除権を制限する理由にはならない。
- ③ 正しい記述
- 買主が自ら履行に着手していても、売主が履行に着手していない限り、買主は手付を放棄して契約を解除することができる。
- ④ なぜこのルールがあるのか
- 手付解除の制度は、契約当事者が本格的な履行行為に入る前であれば比較的軽い負担(手付の放棄・倍返し)で契約関係から離脱できるようにし、当事者間の公平を図る趣旨で設けられている。相手方がまだ何の準備・行動もしていない段階なら、解除されても大きな損害は生じにくいため解除を認め、逆に相手方が履行に着手した後は、その信頼を保護するために解除を制限している。
🎯 試験での問われ方
「自ら履行に着手した場合には解除できなくなる」という主体をすり替えた言い切り文が頻出パターン。「相手方が」という限定語を見落とさず、履行着手の主体が誰なのかを必ず確認すること。
★ 覚え方:「履行に着手した」かどうかは常に“相手方”基準で考える。自分がどれだけ準備を進めていても、相手が動いていなければまだ解除のチャンスがあると覚えるとよい。
- 正しいルール
- 手付解除ができなくなるのは「相手方」が履行に着手した場合であり、自ら履行に着手しても相手方が未着手なら解除できる
- 根拠条文
- 民法557条1項
民法557条の条文を見るe-Gov法令API取得
(手付)
買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
2 第545条第4項の規定は、前項の場合には、適用しない。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。