論点国土利用計画法 - 事後届出(都市計画区域外の面積要件と、一団の土地を複数の契約で取得した場合の合算)
⚠ ひっかけパターン:数値・面積の改変
- 1
A(甲地の売主)→B(買主)
甲地5,000㎡の売買
- 2
C(乙地の売主)→B(買主)
乙地4,000㎡の売買
- 3
Bが取得する隣接地は一団の土地として合算し、合計9,000㎡となる
- 4
都市計画区域外の基準は10,000㎡以上のため、事後届出は不要
- ① どこが間違いか
- 甲地を単独で見て5,000㎡以上とする誤りである。都市計画区域外では10,000㎡以上が基準であり、合計9,000㎡では届出は不要である。
- ② なぜ間違いか
- 正しくは、一団の土地として取得した面積の合計が10,000㎡未満であるため、事後届出は不要である。国土利用計画法23条1項の事後届出は、政令で定める面積以上の土地について土地売買等の契約を締結した場合に必要となる。この面積は、都市計画区域外では10,000㎡、市街化区域以外の都市計画区域では5,000㎡、市街化区域では2,000㎡である。甲地と乙地は隣接し、いずれもBが取得するため、面積は合算して判断する。合計9,000㎡は10,000㎡に満たない。甲地の5,000㎡は市街化区域以外の都市計画区域の基準にすぎない。
- ③ 正しい記述
- 都市計画区域外の区域において、Bが、隣接する甲地(5,000㎡)と乙地(4,000㎡)を、それぞれ別の者から別個の売買契約により取得した場合、合計9,000㎡で10,000㎡に満たないため、Bは事後届出をする必要はない。
- ④ なぜこのルールがあるのか
- 国土利用計画法は、土地取引によって無秩序な土地利用や地価の高騰が起きないよう、一定規模以上の取引を行政がチェックする制度である。小分けに契約して面積基準を逃れる抜け道を防ぐため、一団の土地は合算して判断する。区域ごとに基準面積が異なるのは、土地利用の集約度の違いに配慮したからである。
事後届出が必要となる面積(一団の土地の合計)
| 区域 | 届出が必要な面積 |
| 市街化区域 | 2,000㎡以上 |
| 市街化区域以外の都市計画区域 | 5,000㎡以上 |
| 都市計画区域外 | 10,000㎡以上 |
🎯 試験での問われ方
「それぞれ別個の契約」「個々の面積は5,000㎡」など、単独の面積を示して合算の発想を外させる文型が出やすい。区域が都市計画区域外か、市街化区域以外の都市計画区域かを必ず確認して基準面積を当てはめる。
★ 覚え方:基準面積は「市街化区域2,000、その他の都市計画区域5,000、都市計画区域外10,000」で、都市に近いほど小さい。契約が別々でも、買主が同じ一団の土地なら合算し、その合計を区域ごとの基準と比べると覚える。
- 正しいルール
- 事後届出の面積要件は、一団の土地として取得する面積を合計して判断する。都市計画区域外の区域では合計10,000㎡以上でなければ届出は不要である。
- 根拠条文
- 国土利用計画法23条1項
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(土地に関する権利の移転又は設定後における利用目的等の届出)
土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該土地売買等の契約により土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる者(次項において「権利取得者」という。)(…)は、その契約を締結した日から起算して2週間以内に、次に掲げる事項を、国土交通省令で定めるところにより、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。
一 土地売買等の契約の当事者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 土地売買等の契約を締結した年月日
三 土地売買等の契約に係る土地の所在及び面積
四 土地売買等の契約に係る土地に関する権利の種別及び内容
五 土地売買等の契約による土地に関する権利の移転又は設定後における土地の利用目的
六 土地売買等の契約に係る土地の土地に関する権利の移転又は設定の対価の額(対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積つた額)(…)
七 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項
2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。
一 次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積未満の土地について土地売買等の契約を締結した場合(権利取得者が当該土地を含む一団の土地で次のイからハまでに規定する区域に応じそれぞれその面積が次のイからハまでに規定する面積以上のものについて土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる場合を除く。)(…)
二 第12条第1項の規定により指定された規制区域、第27条の3第1項の規定により指定された注視区域又は第27条の6第1項の規定により指定された監視区域に所在する土地について、土地売買等の契約を締結した場合
三 前2号に定めるもののほか、民事調停法による調停に基づく場合、当事者の一方又は双方が国等である場合その他政令で定める場合
3 第15条第2項の規定は、第1項の規定による届出のあつた場合について準用する。
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。