論点宅建業法 - クーリング・オフ(自宅・勤務先が事務所等に該当する要件)
⚠ ひっかけパターン:除外規定の無視(申出の主体という要件を欠落させる)
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業者側の申出のため自宅は事務所等に該当しない
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書面発信時に解除の効力が発生
- ① どこが間違いか
- 自宅・勤務先が事務所等に該当するのは買主自身が申し出た場合に限られるという要件が欠落している。
- ② なぜ間違いか
- 正しくは、買主の自宅・勤務先が事務所等として扱われるのは、買主自らがその場所を申込み等の場所として指定・申し出た場合のみである。宅地建物取引業法施行規則16条の5第2号は「相手方等が自ら申し出た場合における当該相手方等の自宅又は勤務する場所」を事務所等に含めている。業者側から一方的に自宅を訪問して契約を迫るケースまで保護対象外とすると、不意打ち的な勧誘から買主を守るというクーリング・オフ制度の趣旨に反するため、業者側からの申出による訪問先は事務所等に該当しない。したがって本肢のように業者側の申出による訪問であればクーリング・オフは可能である。
- ③ 正しい記述
- 宅地建物取引業者側からの申出により買主の自宅を訪問して契約の申込みを受けた場合、その自宅は事務所等に該当しないため、買主はクーリング・オフにより契約を解除することができる。
- ④ なぜこのルールがあるのか
- クーリング・オフ制度は、営業所などの落ち着いた環境ではなく、業者に押しかけられて冷静な判断ができないまま契約してしまった買主を保護するために設けられた制度である。買主が自ら望んで自宅や勤務先での契約を希望した場合は、不意打ち性がないため保護の必要性が低く、事務所等と同様に扱われる。逆に業者側から一方的に訪問された場合は不意打ち性があるため、依然としてクーリング・オフの対象となる。
自宅・勤務先が事務所等に該当するか
| 申出の主体 | 事務所等該当性 | クーリング・オフ |
| 買主が自ら申出 | 該当する | できない |
| 業者側から申出 | 該当しない | できる |
🎯 試験での問われ方
「自宅又は勤務先だから事務所等に該当する」とだけ述べて、申出の主体(買主自身か業者側か)という要件を省略した肢が頻出する。『自宅・勤務先=常に事務所等』という短絡的な言い切りに注意する。
★ 覚え方:「誰が呼んだか」がポイント。買主が『自宅に来て』と頼んだ場合は事務所等扱い(クーリング・オフ不可)、業者が勝手に押しかけた場合は保護対象(クーリング・オフ可)と覚える。
- 正しいルール
- 買主の自宅・勤務先が事務所等として扱われクーリング・オフができないのは、買主自らがその場所を契約締結等の場所として申し出た場合に限られる
- 根拠条文
- 宅地建物取引業法37条の2第1項、宅地建物取引業法施行規則16条の5第2号
宅地建物取引業法37条の2の条文を見るe-Gov法令API取得
(事務所等以外の場所においてした買受けの申込みの撤回等)
宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地又は建物の売買契約について、当該宅地建物取引業者の事務所その他国土交通省令・内閣府令で定める場所(以下この条において「事務所等」という。)(…)以外の場所において、当該宅地又は建物の買受けの申込みをした者又は売買契約を締結した買主(事務所等において買受けの申込みをし、事務所等以外の場所において売買契約を締結した買主を除く。)(…)は、次に掲げる場合を除き、書面により、当該買受けの申込みの撤回又は当該売買契約の解除(以下この条において「申込みの撤回等」という。)(…)を行うことができる。この場合において、宅地建物取引業者は、申込みの撤回等に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない。
一 買受けの申込みをした者又は買主(以下この条において「申込者等」という。)(…)が、国土交通省令・内閣府令の定めるところにより、申込みの撤回等を行うことができる旨及びその申込みの撤回等を行う場合の方法について告げられた場合において、その告げられた日から起算して8日を経過したとき。
二 申込者等が、当該宅地又は建物の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払つたとき。
2 申込みの撤回等は、申込者等が前項前段の書面を発した時に、その効力を生ずる。
3 申込みの撤回等が行われた場合においては、宅地建物取引業者は、申込者等に対し、速やかに、買受けの申込み又は売買契約の締結に際し受領した手付金その他の金銭を返還しなければならない。
4 前3項の規定に反する特約で申込者等に不利なものは、無効とする。
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(法第37条の2第1項の国土交通省令・内閣府令で定める場所)
法第37条の2第1項の国土交通省令・内閣府令で定める場所は、次に掲げるものとする。
一 次に掲げる場所のうち、法第31条の3第1項の規定により同項に規定する宅地建物取引士を置くべきもの
二 当該宅地建物取引業者の相手方がその自宅又は勤務する場所において宅地又は建物の売買契約に関する説明を受ける旨を申し出た場合にあつては、その相手方の自宅又は勤務する場所
令和8年(2026年)4月1日施行の法令を参考にしています。