宅建試験の特別法から必ず1問出題される「不動産登記法」。表題部・甲区・乙区という区分は言葉だけだと抽象的で、どの情報がどこに書かれているのかイメージしづらい分野です。
このページでは、指で回転・拡大できる3Dモデルと音声解説を使って、1つの建物の登記記録を「積み上げ式」のカードで表現し、表題部・権利部(甲区・乙区)の構造を立体的に理解できるようにしました。すべてスマホ対応・無料で、アプリのインストールも不要です。
※このページは「3Dでわかる権利関係」シリーズの1テーマです。他のテーマ(区分所有法・法定地上権など)はまとめページから確認できます。
不動産登記法のしくみ(表題部・権利部甲区・権利部乙区)
不動産登記記録は、1つの不動産ごとに表題部と権利部の2つに分かれ、権利部はさらに甲区と乙区に分かれています。以下の3Dモデルでは、建物の隣に、下から表題部→甲区→乙区の順に記録カードが積み上がっていく様子を表現しています。実際の登記記録も、新しい事項が上に追加されていくイメージで理解すると覚えやすくなります。
表題部:不動産の物理的な情報
表題部には、土地であれば所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積など、その不動産そのものの物理的な情報が記録されます。新築した建物は、まず表題登記によってこの表題部が作られます。3Dモデルの一番下、クリーム色のカードが表題部です。
権利部(甲区):所有権に関する事項
権利部の甲区には、所有権の保存・移転など、所有権に関する事項が記録されます。「今の所有者は誰か」「いつ、誰から誰に所有権が移転したか」を確認したいときは、この甲区を見ます。3Dモデルの緑色のカードが甲区で、複数の記録が積み重なっていく様子を表しています。
権利部(乙区):所有権以外の権利に関する事項
権利部の乙区には、抵当権・地上権・賃借権・地役権など、所有権以外の権利に関する事項が記録されます。住宅ローンを組んだ際に設定される抵当権も、この乙区に記録されます。3Dモデルの青色のカードが乙区です。抵当権がなければ、乙区に記録自体が存在しないこともあります。
登記記録を確認する意味
不動産の売買や賃貸を検討する際は、登記記録を確認することで、その不動産の正確な所在・面積(表題部)、真の所有者(甲区)、抵当権などの負担の有無(乙区)を把握できます。乙区に抵当権の記録があれば、将来その不動産が競売にかけられるリスクがあることも読み取れます。
試験に出る頻出ひっかけ
- 甲区と乙区の中身の混同 — 所有権は甲区、所有権以外の権利(抵当権・地上権・賃借権など)は乙区。「権利はすべて乙区」という誤りに注意
- 表題部の登記は義務、権利部の登記は原則任意 — 建物を新築した場合の表題登記は1か月以内に申請する義務があるが、所有権の移転登記などの権利に関する登記は、従来は申請義務がなかった(近年の法改正で相続登記は義務化された点にも注意)
- 登記記録がすべての権利を公示するわけではない — 賃借権は登記されないことも多く、登記記録だけで不動産の権利関係のすべてがわかるとは限らない
Q. 登記記録は誰でも見られますか
登記記録は公開されており、法務局の窓口やオンラインで手数料を支払えば、誰でも登記事項証明書(登記簿謄本)を取得できます。
Q. 表題部の登記をしないとどうなりますか
建物を新築した場合の表題登記は、所有権取得の日から1か月以内に申請する義務があり、正当な理由なく怠ると過料の対象になります。
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