宅建試験の建築基準法で道路斜線制限とセットで問われる「北側斜線制限」。同じ「斜線制限」でも起点の位置や高さが違うため、混同してしまう受験生が多い論点です。
このページでは、指で回転・拡大できる3Dモデルと音声解説を使って、北側斜線制限のしくみと、道路斜線制限との違いを立体的に理解できるようにしました。すべてスマホ対応・無料で、アプリのインストールも不要です。
※このページは「3Dで分かる建築基準法」シリーズの1テーマです。他のテーマ(道路斜線制限など)はまとめページから確認できます。
北側斜線制限とは?まず結論から
北側斜線制限とは、真北方向の隣地境界線を起点として、一定の高さから勾配1:1.25で斜めに引いた線(面)を超えて建物を建ててはいけない、という高さ制限です(建築基準法56条1項3号)。
試験対策としてのポイントは次の4つです。
- 起点は「真北方向」の隣地境界線(道路斜線のような「道路の反対側」ではない)
- 起点は地盤面(高さ0m)ではなく、すでに一定の高さがある
- 起点の高さは、第一種・第二種低層住居専用地域/田園住居地域で5m、第一種・第二種中高層住居専用地域で10m
- 住居系の一部の用途地域にしか適用されない(道路斜線は原則すべての用途地域に適用される点と対照的)
【3Dモデル①】北側斜線のしくみを立体で見る
下のモデルは、低層住居専用地域を想定した例です。金色の半透明の面が「北側斜線」、赤いポールが起点の高さ5mを表しています。地面からではなく、5mの高さからいきなり斜線が立ち上がる点に注目してください。「▶ 音声で解説を聞く」を押すと、カメラが各ポイントに移動しながら解説します。
モデルはドラッグ(スマホは指)で自由に回転できます。赤いポールと金色の面がつながる位置——つまり起点の高さを意識しながら見ると、道路斜線との違いがはっきりわかります。
【3Dモデル②】道路斜線と北側斜線、どちらが厳しい?比較シミュレーター
実際の敷地では、道路斜線と北側斜線の両方が同時にかかることがあります。この場合、どちらか一方ではなく、それぞれの地点でより厳しい(低い)方の制限が採用されます。下のシミュレーターでは、2つの斜線を同じ敷地に重ねて、トグルボタンで表示を切り替えながら比較できます。
「▶ 音声つきで比較を見る」を押すと、道路斜線だけ→北側斜線だけ→両方重ねる、の順で自動的に見せてくれます。両方をオンにすると、敷地の途中で2つの斜線が交差し、建物が山型にカットされる様子がわかります。
試験ではこう出る!頻出ひっかけパターン
- 「北側斜線制限は、すべての用途地域に適用される」→誤り。適用されるのは第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域、第一種・第二種中高層住居専用地域だけ
- 「北側斜線の起点は隣地境界線の地盤面(高さ0m)」→誤り。低層系は5m、中高層系は10mの高さが起点
- 「北側斜線の勾配は用途地域によって1.25と1.5を使い分ける」→誤り。北側斜線の勾配はどの適用地域でも1.25で固定(1.5になるのは道路斜線の商業系・工業系の場合)
- 「中高層住居専用地域では常に北側斜線が適用される」→誤り。日影規制の対象区域に指定されている場合は、北側斜線制限は適用除外になる
Q. 道路斜線と北側斜線、両方の対象になったらどうなりますか?
それぞれの制限を別々に計算し、敷地内の各地点でより厳しい(低い)高さの方が採用されます。上の比較シミュレーターで、2つの斜線を重ねたときに建物が山型にカットされるのはこのためです。
この記事が役に立ったら、他の高さ制限のテーマもまとめページからチェックしてみてください。
