(使用者等の責任)
第715条 ある事業のために他人を使用する者は、
被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
ただし、使用者が
被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、
又は
相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3 前2項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。
民法 令和6年5月24日 施行
https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089/20240524_506AC0000000033
使用者の被用者に対する求償の請求は、被用者に故意または重大な過失があったときに限らない
最判平3・10・25
判示事項
一 共同不法行為の加害者の各使用者間における求償権の成立する範囲
二 加害者の複数の使用者間における各使用者の負担部分
三 加害者の複数の使用者間における求償権の成立する範囲
裁判要旨
一 共同不法行為の加害者の各使用者が使用者責任を負う場合において、一方の加害者の使用者は、当該加害者の過失割合に従って定められる自己の負担部分を超えて損害を賠償したときは、その超える部分につき、他方の加害者の使用者に対し、当該加害者の過失割合に従って定められる負担部分の限度で、求償することができる。
二 加害者の複数の使用者が使用者責任を負う場合において、各使用者の負担部分は、加害者の加害行為の態様及びこれと各使用者の事業の執行との関連性の程度各使用者の指揮監督の強弱などを考慮して定められる責任の割合に従って定めるべきである。
三 加害者の複数の使用者が使用者責任を負う場合において、使用者の一方は、自己の負担部分を超えて損害を賠償したときは、その超える部分につき、使用者の他方に対し、その負担部分の限度で、求償することができる。
参照法条
民法442条(連帯債務者間の求償権),
民法715条(使用者等の責任),
民法719条(共同不法行為者の責任)
最判令2・2・28
判示事項
被用者が使用者の事業の執行について第三者に加えた損害を賠償した場合における被用者の使用者に対する求償の可否
裁判要旨
被用者が使用者の事業の執行について第三者に損害を加え,その損害を賠償した場合には,被用者は,使用者の事業の性格,規模,施設の状況,被用者の業務の内容,労働条件,勤務態度,加害行為の態様,加害行為の予防又は損失の分散についての使用者の配慮の程度その他諸般の事情に照らし,損害の公平な分担という見地から相当と認められる額について,使用者に対して求償することができる。
(補足意見がある。)
参照法条
民法715条

